この記事でわかること
- 導入コストについて
- ランニングコスト内訳の全体理解
- 業務用脱毛器選びでランニングコスト以外で見るべきポイント
- ランニングコストをお得にコスト削減する裏ワザ3選
目次
はじめに
業務用脱毛器選びをしている人の多くがマシン本体価格の他に「ランニングコスト」を気にしていると思います。
サロンの利益を少しでも多く残すためには、ランニングコストは低い方がいいですよね。
ランニングコストというと「1ショットあたりの価格」ばかりが着目されがちですが、脱毛器のランニングコストは「ランプ交換代以外」にこそ着目する必要があることをご存じでしょうか?
今回はランプ交換代以外にもかかるランニングコストの内訳と、業務用脱毛器選びでランニングコスト以外で注目すべきポイントについてお話します。
業務用脱毛器の導入コストとランニングコスト
まずはじめに、業務用脱毛器にかかる費用を導入コストとランニングコストに分けて説明します。
導入コストとは
導入コストとは「業務用脱毛器」本体の価格を指します。
近年主流となっている、脱毛だけでなくフェイシャルやバストケアまで行える連射式脱毛複合器だけでも100万~500万円台まで存在しておりピンキリです。
支払いも現金・ローン・リース・レンタルと各社様々用意しており、支払い方法により初期の導入コストがかわります。
ランニングコストとは
業務用脱毛器のランニングコストとは、マシンの維持や施術にかかる費用のことを指します。
脱毛器の導入費用がかかるのは1台につき1回だけですが、ランニングコストは毎回の施術や毎日のサロン運営で必ずかかってくる費用です。
本体価格だけに注目してランニングコストが高いマシンを選んでしまうと結果的に総額が高くついてしまった、ということがあるので注意が必要です。
業務用脱毛器のランニングコストの内訳
1ショットあたりの価格
1番分かりやすいランニングコストが「1ショットあたりの価格」です。
1ショットあたりの価格の計算方法は、
ランプ交換費用÷最大ショット数
で出すことができます。
例えば、ランプ交換費用が40万円で最大ショット数が100万発の場合、
400,000÷1,000,000という計算になりますので、1ショットあたりの価格は0.4円になります。
この1ショット0.4円の脱毛器を使用する場合、一般的な女性の全身脱毛を行う場合、大体1,500~2,000ショット必要になるため、全身脱毛1回当たりのランニングコストは「0.4円×1,500~2,000ショット=600~800円」といった計算になるのです。
これだけ聞くと1ショットあたりの価格は安ければ安い方がいいと思いがちですが、1ショットあたりの価格が安い脱毛器は「1発あたりの出力が弱い」可能性があり、出力が低い場合は、脱毛効果を出すために同じ部位に複数回照射する必要があります。
そうすると、たとえ1ショットあたり0.1円の脱毛器だったとしても3回照射すれば0.3円になりますので、トータルの価格はそこまで低くならないといったことが起こりうるのです。
ランプ交換費用
エステ脱毛と呼ばれる光脱毛ができる脱毛器はキセノンランプの光(フラッシュ)を使用しています。このキセノンランプに脱毛効果がある光の波長のみを通すフィルターをつけたハンドピースで施術を行います。
キセノンランプは照射回数を重ねるほど徐々に出力が低下していくため、寿命がきたら新しいものに交換をする必要がでてきます。
これをランプ交換と言います。
切れた電球を交換するのと同じ原理だと思っていただければわかりやすいと思います。
ランプ交換費用はメーカーによってピンキリで、交換費用自体が安くても最大ショット数が少ない場合交換頻度が高くなります。
ランプ交換費用と最大ショット数は1ショットあたりの価格にも影響してくるので、ランプ交換の価格だけを見るのではなく、最大何ショット使用できるのかも確認してなるべく安く長く使えるものを選ぶと良いでしょう。
消耗品代
意外と見落としがちなのが消耗品のランニングコストです。
光脱毛の場合、大体60~80℃の熱をお肌にあてて施術を行います。
お肌に十分な水分がないと光の通りが悪くなり効果が落ちます。
また、高温の熱エネルギーをお肌に当てる為施術時や施術後のお肌は乾燥しやすくなります。
その為施術時にジェルをお肌に塗布した状態での施術を推奨している脱毛器が多いです。
ジェルを使用する場合、ジェルの購入費用や単価(内容量や塗布する量による)もランニングコストに入ります。
また、お客さまが使用する使い捨てショーツや紙パンツ、ベッドやお身体にかけるリネン、ジェルの拭き取りに使用するタオル(摩耗した場合は買い替えが必要になったり、使用後のクリーニング代や洗濯代などがかかります)などそういった消耗品もランニングコストとして計算をする必要があります。
修理・メンテナンス費用
脱毛器は買ったら終わりではありません。
脱毛器は一般的な耐用年数が5~7年と言われており、本体代金が高いからこそ、高い効果を保ちながら長く利用する為の定期メンテナンスが必要になってきます。
また、精密機械なので使用していく中で故障をすることもあります。
脱毛器は購入後、1年あたり150万円程度メンテナンスや修理費用がかかると言われています。
意外と見落としてしまいがちですが、この費用もランニングコストとして計算する必要があるのです。
本体価格が安くても故障が多いマシンだと修理費用だけでマシンが複数台買えるくらいの価格がかかることもありますし、保証期間が短いマシンの場合は、保障期限が切れたあとのメンテナンス・修理費用が自腹になりますので注意しましょう。
電気代
脱毛器を使用するには電気代がかかります。
電気代は「消費電力量(kWh)×電力量料金(円/kWh)」で計算をします。
電気量料金は1kWhあたりで設定されているので、消費電力がWで記載されている脱毛器の場合は、まず1時間あたりの消費電気量(kWh)を計算する必要があります。
例として、消費電力が2500Wの脱毛器の電気代を計算します。
1)消費電力量を計算する
消費電力2500W×1h=消費電力量2500Wh
2)消費電力量のWhをkWhに換算する
消費電力量2500Wh÷1,000=2.5kWh
3)消費電力量×電力量料金で1時間当たりの電気代を計算する
消費電力量2.5kWh×電気量料金31円/kWh=77.5円/h
※電気量料金は、全国家庭電気製品公正取引協議会が「新電力料金目安単価」として示している価格で計算しています。
計算をすると、消費電力が2500Wの脱毛器の1時間あたりの電気代は77.5円ということが分かりました。
施術時間分電気代はかかってきますので、1時間あたりの電気代だけでなく、施術時間とのかけあわせでランニングコストを計算してみるといいでしょう。
また、電気代はマシンの使用電力だけでなく、サロンの照明や空調代なども勿論かかってきますのでそちらも一緒に考えるのがおすすめです。
業務用脱毛器選びでランニングコスト以外で見るべきポイント
脱毛器選びでは、直接の利益率に影響してくるランニングコストはもちろん大切ですが、その他にも以下のポイントに着目して探すといいでしょう。
- 脱毛方式
- 往復照射有無
- 冷却性能
- ハンドピース本数
- メンズ・キッズ脱毛の効果
- フェイシャル・バストケアなど脱毛以外のメニューの種類
- 製造国
- アフターサポート(集客・契約率・育成)
各項目で見るべきポイントは以下の記事で詳しく説明していますので、興味がある方はご覧ください。
【有料級情報】ランニングコストをお得にコスト削減する裏ワザ3選
美容機器メーカーで長年働いた経験、実体験などをもとにいくつかコスト削減に繋げられる取組みを特別にご紹介できればと思います。少しでも皆さんのコストダウンに貢献できたら嬉しいです。
コスト削減裏ワザ3選
- 1.3-5年間の本体保証がある業務用脱毛器を購入する。
- 2.ハンドピース購入時に、複数本購入するかわりに価格交渉をする。
- 3.業務用脱毛機器購入時に追加ハンドピースや消耗品を特典としてつけてもらう交渉をする。
※2.3.の交渉結果については各メーカーさん次第ですが、交渉する価値ありだと思います。
まとめ
業務用脱毛器はランニングコストを安く抑えることで利益率があがり、安定的なサロン運営につながります。
ランニングコストとは「1ショットあたりの価格」だけでなく「ランプ交換費用」「消耗品代」「修理・メンテナンス費用」「電気代」なども含まれ、1回の施術でどれくらいのコストがかかるのか?ということを多角的に考えることが大切です。
ですが、いくらランニングコストが安い脱毛器を買ったとしてもそれだけでサロン運営がうまくいくことはありません。
顧客満足度やリピートに繋がるその他のマシンの機能や性能、サロン運営が成功するためのサポートが充実しているかどうかなど、その他の部分にも着目して業務用脱毛器を選びましょう。